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<HP休止中更新>CLANNAD二次創作小説「水の音がきこえない」(10)
2010/02/27(Sat)
*ただいまHP休止中につき、ブログのコメント欄を閉じています。 


 hana.jpg
 
(写真は造花です。コップに入れて撮ってみました。去年/超苦笑。もうすこし暖かくなったら、写真を撮りに出かけよう……)


 え~っ。クラナド二次創作小説の続きです。なんとかデート編だけでも、更新しておこうかなと考えているのですが……。今回(続きを)書いて分かりましたが、無理そうですね!(苦笑) 私は書き手のタイプとして、一週間より一時間の描写に向いているタイプのようです……。つまり、進展がノロイ! ということですorz。

 そのためどう考えてもデート編だけで、あと5話くらい使いそうです。しかし三月は創作に関してやるべきことがあるのですよ~。それと平行してやるのが難しいんですよね。

 まぁはっきりとは分かりませんが、いちおう、そういうことで気長に待っていて下さい。さすがに七ヶ月空くとかはもうないので(苦笑)。読んで下さる方、拍手を下さる方、コメントを下さる方、みなさんにとても感謝しています! それが私の、あらゆるものを描く理由ですからね。

 拍手のお返事です~。ありがとうございます!

>02/21 18:33 

>続きを書いてくださってありがとうございました。ゲームやアニメとは違う雰囲気の朋也がとってもいいです。二人のデートの内容を楽しみに待っています。がんばってください


 そう言っていただけると救われます。ありがとうございます! かなりの不定期連載ですが、よければ完結までと付き合い下さればうれしいです。

 拍手もありがとうございました。励みになっています!


 あとHPのことですが、もうトップページだけ作って、中身はちょっとずつ増やしていくほうがいいのかなぁ……と思い始めています。はっきりいって、ほとんどデザインの変更だけで、中身は大差ないです!(苦笑) まぁそのデザインの変更が、絵を描いたりするので大変なのですが……。

 本館の拍手、いつもありがとうございます! 拍手絵だけでも、描いておこうか……。描いたらお知らせします。


~お読みになる前に~ <お願いです!>

・これはゲームブランド「Key」が発売した「CLANNAD」の二次創作小説です。発売元および関連会社と著者は関係ありません。

・ストーリーは「智代ルート」を基としています。

・執筆にあたり参考にしたのはネットで収集した「CLANNAD」についての情報です。それに著者の案が加えられた形となっています。なのでストーリー、および若干キャラクターに変更点があります。変更していない部分はネタバレですので何卒お気をつけ下さい。

・なるたけ原作のキャラクター像を順守していますが、主人公である岡崎だけは一人称という語り口なためどうしても著者の性格資質が混ざってしまい、印象に大きな違いが表れるかと思います。原作のテーマとずれがあるかもしれませんが、著者なりの「CLANNAD」に対する見解を示しています。

・現時点で登場、またはそれが確定しているのは岡崎、智代、春原、杏、椋、岡崎の親父です。

・問題があれば削除します。お知らせ下さい。




 では、どうぞ!
 


 車内は空いていたが、座らなかった。ドアのそばに立った。窓ガラスに額をつける。
 向き合う坂上も、外をみていた。もうすぐ一駅になるが、おたがい口をきかず、気まずい。何を話すべきか分からないのだ。適当に言葉を放つ。ただそれだけで始まる会話に、踏み出す勇気がなかった。
 坂上は美人だった。話すとのぞく幼さも、いまはない。肩をすこし車窓にあずけ景色をみるその横顔は、とても年下とは思えなかった。
 
 気後れしているうち、停車のアナウンスが響く。反対側のドアが開き、ちいさな子供がいきおいよく飛び込んできた。両親の注意も聞かず、すぐさま座席に飛び乗り、よく分からない歌を歌いだす。
 坂上は微笑んだ。そのままこちらを向いたので、ぎこちなく笑い返す。すると、
「ゴハンは食べたのか?」
 と、尋ねてきた。俺はちいさくかぶりをふった。
「だったら映画が始まる前になにか食べよう」
「……や、いい」と、俺。「朝は食ったり食わなかったりなんだ」
 果たして坂上は眉をひそめ、姿勢を正し、おおきくかぶりをふった。「駄目だ。おなかが空いてると頭は働かないし、体に悪い。ただでさえ寝不足なんだから、食事すべきだ」
「じゃあパンでも買うか。近くにコンビニあるだろ」
 坂上は無造作に手をふる。
「喫茶店に入ろう。モーニングは安いんだ」
「いいよ、時間かかるし」俺は眉をひそめる。「安いったって、ちょっとの量で400円くらいする。それだけありゃ腹ふくれるぜ」
 俺はそっけなく外をさす。ちょうどコンビニが見えたからだ。
 坂上は呆れたよう息をつき、半眼になった。「……岡崎。きょうは何曜日だ」
「日曜だろ」
「そうだな。休日だ」と、坂上。「そして私たちは何をしている」
「電車に乗っている」
「違う! デートだろう!!」何度もかぶりをふって、前へ。「日曜日に若い男女が、行動を共にしているというのに、その初っ端からお前はコンビニでパンを買って、立ち食いですませようというのか!」
 奴はヘッドバッドでもしそうないきおいで俺をみあげ、にらんできた。たまらず下がり、片手でドア横の手すりをつかみ、あまった方を前に突き出して、引けた腰でまくし立てる。
「いや、だから、俺は食わなくてもいいんだよ」と、苦笑。「食うんだったら、116円のパンで十分。食べて、映画館へ歩くだけで消化できる。健康にいい。時間も節約。金も浮く。茶店なんて……入ったら腰が重くなるぜ。話が長くなったりしてな。ついでにサラダも嫌いだ。腹こわすんだよ。映画が見られなくなったら、本末転倒じゃないか」
「いいじゃないか話が長くなっても」坂上は眼を大きく開けた。「一日中喋っていてもいい。映画じゃなくてもいいんだ。私たちが一緒に楽しく過ごすことが大事なんだ。本末転倒はお前のほうだ」
 俺は首をかき、苦笑して、奴を一瞥してからため息をつくと、何度かちいさくうなずいた。
 その様子に満足したのか坂上は下がって、ふたたびドアに肩をあずけた。
「岡崎。鳥だ」
 外をみると、おおきな白い鳥が街の上を飛んでいる。しばらく遠くの空を旋回すると、後ろへ流れていった。
「何の鳥だろう。みたことがない」
 そう言って坂上は、まるで子供のよう窓にはりついていた。俺も奴の後ろから、とおくの空をみて、なんとなくつぶやいた。
「……鳥にも日曜ってあんのかな」
 それで坂上は窓から離れ、笑った。「きっと毎日が日曜日だ」


 
 小屋で券を買い、そこから歩いて二分のちいさな店に入る。晴れていたら光が差し込むだろう席へ、俺たちは座り、くだんの品を注文した。坂上も同じだった。
「お前も食べてなかったのか」俺はメニューを置いてつぶやく。
 坂上はうなずいて、「一緒に食べるつもりだったからな」と手拭の袋をさいた。「お前が済ませていても、付き合ってもらうつもりだった。そのための一時間前だ」
 と、10:15分上映の券を示す。俺は口に含んだ冷やを飲み込んだ。
「最初から言えよ。それならコンビニなんて……」
「試したんだ。結果はみてのとおりだな」
 そうして袋をテーブルに落とす。顔は笑っていたが、楽しそうではなく、しずかに手を拭いていた。俺は後ろにもたれかかる。
「誘えばよかったのか?」
「そうだな。そうでなくても素直にうなずいてほしかった」 
「無茶言うなよ。固まって喋りもしなかったんだぜ。そこまで気が回らんよ……」
「まだ緊張してるのか」
 そう訊く坂上に、無言で眼を向ける。俺は胸に手を当て、鼓動を確かめた。それから苦笑して手拭をひろい、袋をさく。「お前はどうなんだ。余裕しゃくしゃくか?」
「そうみえるか」
 俺はうなずく。すると思わずふき出したよう、奴は笑った。「実は私も寝てないんだ」
「……なに?」
「お前は一時間くらい寝たんだろ。私はゼロだ」苦笑してつぶやく。「でもぜんぜん眠くない。これからコーヒーも飲むしな。何も問題はない。万事OKだ」
 そこでモーニングがふたつ、運ばれてきた。トーストが一枚、ゆで卵がひとつ、レタスとミニトマトのサラダ一皿、そして俺は紅茶、坂上はコーヒーだ。
 俺が呆然としているうち、年配の店員が一礼して伝票をおく。去った後、坂上はにっこりして、「さ、食べよう。はやく手を拭いて。いただきます」
 てのひらを合わせ、こちらをみるのでしかたなく手をぬぐい、おそるおそるまねをした。それでも眼をはずさないので、嫌々ながら、実に数年ぶりに、例の言葉を放った。「……いただきます」
 
 満足げにうなずいた坂上は、コーヒーを口に運ぶ。俺はぼんやりバターの染み込む四角いのを眺めていた。いったい俺は会って日も浅い女と、なぜこんな朝早くからメシを食ってるんだ。そもそも誰かと朝メシなんて何年ぶりだろうか。
 光こそ差さないが、窓辺のテーブルに、向き合って和やかな朝の食事。そこには笑顔。瞬間むかしの記憶がフラッシュバックして頭痛がする。クソ……。それはもう、俺にはいっさい関係のない絵だ。いい加減にしてくれ!
「どうした。食べないのか?」
 顔をあげると坂上が子供のようみつめている。口周りにけっこうなパンの粉がついていた。気づいてないのか。ちくしょう頭がいてぇ……。
 俺は頭痛を紛らすよう、メニューの横にあった紙ナプキンをつまむと、冷やで湿らせて奴の口元を軽くふいた。坂上は驚いて眼を見開き、すこし身をひいた。
「い、いきなりなんだ! びっくりするじゃないか!」
「デートだったら、もうすこし女の子らしくしたほうがいいぞ」
 そう言うと、頭からいやな絵は消え、痛みも去った。俺は大きく息を吐いて、再び後ろへもたれかかる。
 
 
 坂上はポシェットからちいさな手鏡を取り出すと、真剣な顔でしばらく眺め回し、すばやくしまって、さも何事もなかったかのようにコーヒーを口に運んだが、顔は赤いままだった。
  
 
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