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CLANNAD二次創作小説「水の音がきこえない」(4)
2008/08/03(Sun)
 tanpopo.png


 これは七月の半ばに撮ったタンポポ。何で今頃? と思って調べたら、セイヨウタンポポは結構長く咲き続けるらしいです。

 ネットを見ていたらタンポポの花言葉には「思わせぶり」や「軽薄」というのがある一方、「真心の愛」というのも。どっちやねん(笑)。
 

 今回は久しぶりに「CLANNAD」の二次創作小説の続きです。いつもより一寸短いですが、よかったらお読み下さい。


~お読みになる前に~ <お願いです!>

・これはゲームブランド「Key」が発売した「CLANNAD」の二次創作小説です。発売元および関連会社と著者は関係ありません。

・ストーリーは「智代ルート」を基としています。

・執筆にあたり参考にしたのはネットで収集した「CLANNAD」についての情報です。それに著者の案が加えられた形となっています。なのでストーリー、および若干キャラクターに変更点があります。変更していない部分はネタバレですので何卒お気をつけ下さい。

・なるたけ原作のキャラクター像を順守していますが、主人公である岡崎だけは一人称という語り口なためどうしても著者の性格資質が混ざってしまい、印象に大きな違いが表れるかと思います。原作のテーマとずれがあるかもしれませんが、著者なりの「CLANNAD」に対する見解を示しています。

・現時点で登場、またはそれが確定しているのは岡崎、智代、春原、杏、椋、岡崎の親父です。

・問題があれば削除します。お知らせ下さい。



 
 あとがきは後ほど。あまりに前回から日が開いたので内容が「?」だと思います(苦笑/すみません)。今までのお話は記事の一番下「CLANNAD二次創作」というタグを押して頂ければ、出てきますので、よかったら~w。

 では、どうぞ!
 


 困ったことになった。阿呆がお泊り会と称し金曜の晩、俺の家に押しかける気だったからだ。「ひとんちに泊まるのも久しぶりだなぁ~。お菓子くらいはもってってやるからさ、晩飯用意しとけよ」
 と、サイコロを振った。カラカラッと小さく鳴る。奴はそれにしたがって手製のコマを進めた。「おっ、『春原サイコー! と叫ぶ』だって」
 俺は無視してサイコロを振った。くるくるる、と踊って目は6。それで厚紙に不器用な塗り、紙粘土を脚とした手作りペンギンは俺の手に捕まってひょこひょこゴールした。「終わりっ。そろそろ帰るぜ」
「えっ。まだ5時じゃん」
「見たいテレビがあるんだよ」そう言って立ち上がり、割れた床板のよう散らかる雑誌を踏みつけドアへ行く。が、勝手に開いた。なんと杏が立っていた。
「あれっ? 帰るとこ。悪いけどちょーっと戻ってくれない?」
 と、細い指で俺の胸を押し押し入ってくる。ほどなく周囲を見回し、「うわっ。なに……。きたなぁ~」と思いっきり顔をしかめた。
 それで部屋の主は無礼な訪問者とののしり合いを始めた。ふと見るとドアの陰からこっそり窺(うかが)う藤林の姿がある。思わず呆れた。
 結局「男の部屋は、女には理解できないっ!」の一言で幕が下り、春原は続けてブツブツ垂れた。「女子寮には絶対入れてくんないのに、この差は何なんだ……」
 杏はあはは、と流し、「用事があってきたのよ。朋也の家に金曜、あたしたち晩御飯つくりに行くから」
「はぁ?」
 俺の代わりに春原が叫ぶ。そんな奴を無視して杏は俺に向き直りまくしたてた。「学校終わって買い物行くからさ。あんた荷物もちなさいよ。あ、お金はあたしたちで出すからね。いいでしょうタダで可愛い子たちとおいしいゴハンが食べられて。こんなチャンス、朴念仁(ぼくねんじん)のあんたには一生に一度、あるかないかじゃない? 感謝しなさいよ~」
「おい待て、僕も泊まるんだよ」
「えぇ? 別の日にしなさいよ。――ねぇ朋也。あんたって何が好き? てか何が食べられない?」
 そう杏が尋ねてくる。その側(かたわら)で文句を言う春原と、おろおろする藤林……。俺はしばらく余所事のようそれらを見ていたが、明るい笑顔、楽しそうな言葉、温かい雰囲気にみじめな家がフラッシュバックし、死神のよう襲い掛かってきてどっと血液が逆流し、頭に鈍い痛みが走った途端叫んでいた。
「……誰も家に呼ぶ気はない!」
 それで温和なムードは一変した。杏の焦った、申し訳なさそうな顔なんて初めて見た。藤林は泣きそうだった。
 春原は小さく溜息をつき何度かうなずくと俺の肩をぽんぽん叩き、「見たいテレビ、始まっちゃうぜ」と優しく押した。その温かい手で頭の冷えた俺は無言で部屋を出た。


 夕陽道を歩く。淡く紅をつけた街角にひとの姿はまばらで、桜がひらりひらりふるだけ。俺は前を行く影をみて思い出した。小学生のころ、皆がもっていたゲーム機をひとりだけ持っていなくて話題に加われず帰った日…。あの時も丁度このくらいの影が伸びていて、話しかけていたんだ。「なぁ。あしたは学校いきたくないよ。どうしたらいいかな」
「あしたはいいことあるよ」と影は言った。そんな気がしたのだ。
 
 気がめいっていたのか。今またその日のように話しかけていた。「なあ。明日はいいことあるか?」
 返事はなかった。俺は馬鹿馬鹿しいと思いつつも繰り返す。「そういえば今までひとつもいいことなんてなかったぜ。おいお前、適当なこと言ったな……」 
「岡崎?」
 ふいの声。影の先に女の足があった。視線をゆっくり上げると坂上だった。俺は言葉を失い、今の馬鹿げた独り言を聞かれたかと顔をしかめた。
 坂上はそんな俺を不思議そうに見、大きな眼をぱちぱちさせて、「こんな時間までぶらぶらしてたのか?」と親のよう小言を言った。俺はため息をついて言い返す。「お前こそ、こんな時間まで何してたんだ」
「私は学校に居たんだ」
「俺だって学校だったかもしれないだろ」
「そうなのか? ……すまない。いい加減なことを言った」と真顔で頭を下げる。俺は呆れた。
「お前もう一寸ひとを疑えよ。世の中カスみたいなやつだってわんさといるんだぞ」
 坂上は眉をひそめる。そして何か言おうとしたが、背後の角から子供が自転車で二台三台と曲がってきたので俺のほうへ寄った。過ぎ去る自転車が運んだオレンジ色の風で坂上の長い髪は揺れ、輝き、俺の胸に触れたあと静かにおちた。
「嘘はつくのもつかれるのも好きじゃない。今後はよしてくれ」
「嘘じゃない。ジョークなんだよ」と、俺。「お前がまともに取るから話がおかしくなるんだ」
 その言葉に坂上は唇をかんだ。元気をなくした犬のように頭を垂れる。「どうも私は生真面目すぎるらしい……。よくそれでからかわれるんだ」
 その姿に思わず失笑した。坂上は怒って、「結構まじめな悩みなんだ。お前にだって悩みはあるだろう? それを人に笑われたらどう思う? 傷つくだろう。だからそういう態度をとっちゃだめなんだ」とまくし立てる。俺はこいつが大人なのか子供なのか判らなくなってきた。
 俺は咳払いして言った。
「悪かったよ。……ところで俺、さっき財布落としちゃってさ。ウチ親父とふたり暮らしでメシはそれぞれ勝手に食ってんだ。カネないと今日飯抜きになるんだよ。500円でいいから、貸してくんない?」
 坂上はまたも真顔になり言った。
「そうか。解った。でも500円じゃちゃんとしたものは買えないだろう」と鞄からさくらいろの財布を取り出す。「あ、それよりお前、ちゃんと自炊してるのか? 今の500円というのは、菓子パンとかカップラーメンを買うつもりだったんじゃないのか? ……そんなんじゃだめだ。ああいうのは腹こそ膨れるがまったく栄養にならないんだぞ。大変だとは思うが、ちゃんと自炊した方がいい。せめて材料だけでも私が選ぶから、今から一緒にスーパーに行こう」
 俺はそこで坂上の頭を小突いた。奴は目をぱちくりさせ俺の顔を見つめた後、ようやく冗談だと気付き、文句を言おうとしたがすぐしょんぼり肩を落とした。
 俺はため息をついて、ポケットから黒財布を出し「時間あるんなら、選んでもらおうかな」と言った。「ただし1000円以内な。あと俺はスクランブル・エッグしか作れない」




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コメント
- 後書き②愛に「ふさわしい」などない -
 二回目のあとがきです。今回のは智代ルートのネタバレを含みます。そしてやや過激な内容になっています。気分を害されるかもしれないので、あらかじめ断っておきます。

 本来なら以下は伏字にすべきなのですが、私はあれが好きではないので、申し訳ありませんが上記をご了承いただけない場合は、スクロールはご遠慮下さい。



 

 さて。長らく更新が滞っていたのにもかかわらず、突然4話目を今回UPしたのには訳がありまして、そのきっかけはある文章をネットで読んだからです。

 先日そのうち書く続きのために、参考として智代ルートについての感想や批評などをさがしていたのですが、ひとつ私の考えと全く相容れない文を読みました。

 要約すると「智代に岡崎はふさわしくない」ということでした。その釣り合わない理由が、成績も優秀で人望も厚く将来有望な智代に対して、岡崎が在学中は不良、卒業後は肉体労働者だとあった。

 
 私は恋愛について語る資格は殆どありません。が、しかし愛と生についてなら、自分の意見を持っています。それによってこの二次創作も書いていますし、全ての創作を行っています。 

 収入が少なく、社会的地位が低い人間がそうでない人間と釣り合わない、という考え方は、他人事とするならばべつにいいといいと思います。それが世間的には普通かもしれませんしね。


 ただ私はそういう考え方、ものの見方、心の人間ではないんですよ。それにそういう金銭、権力、外見、血筋家柄生まれを重視する思想の人間は、表現者の資格はないと思っています。
 
 なぜなら表現というのは真実をみつめあらわす行為だからです。上記のようでは決して「ほんとうのこと」はわかりませんし、人の心を動かせないと私は信じています。

 
 そもそもふさわしいとかふさわしくないというのは当人同士が思うことで、それ以外の人間がそう感じくちばしを挟むのは、その人の私欲以外にありません。横恋慕しているとか、親兄弟親戚友人、会社などの集団の利害、それだけです。

 
 作中、智代が属する生徒会に岡崎へ文句を言う子が居ましたが、その子の言い分が「(有能で有望な)坂上の足をあんた(岡崎)が引っ張っている」ということでした。
 
 しかしこれは明らかに建前で、本音はその子が嫉妬しているからです。智代が好きなのです。だから岡崎が許せない。まだ十代ということも考えれば当然そう(格好をつけている)でしょう。
 
 ただ私から言わせれば、こんな奴は男ではない。智代に想いを告げることもできず、その(自分が愛している女である)智代が愛している男に陰で嫌味を言い、別れさせようとしている。なかなか成績もよさげで、将来社会的地位を獲得するだろうという意味では有望なのかもしれませんが、私の価値観では男としてカス以下です。

 
 人間というのは最後は裸なんですよ。そこに何が残っているかがその人間の価値なんです。社会的地位、生まれ、外見、金。それらは全て現世でのフィクションです。実ではないんです。

 そして恋愛に留まらず愛する、愛されるというのはその裸の部分をみる、みせる、ふれる、ふれられることではないでしょうか。

 智代は岡崎という男を愛した。そのきっかけは自分の裸(真実)をみてくれたからだと私は解釈しています。

 智代の周りの人間は、たぶん智代の一部分のみをみていたのだと思います。成績優秀であらゆる能力が高く、美人で、人格者で……。「そういう人間への接し方」をしていたのではないでしょうか。

 しかし岡崎はそういう風に智代と接することはなく、彼女のいいところも悪いところも、成熟した部分も未熟な部分も全部みて、自然体でつきあった。だからこそ智代は興味を持ち、惹かれていったのだというつもりで、この二次創作を書き進めています。

 もちろん大前提としてお互い「似たようなにおいを感じた」ということがありますが……。家族の軋轢から生まれた不安感、孤独、不信感。そういうものが共通していたのでしょう。しかしそれだけではなく、上記のようなことがあって、初めて異性として惹かれていったのだと思っています。

 
 愛を表現するのなら、その真実を理解していなければなりません。現実に恋人になる、結婚する、というのなら愛以外の動機でもできるでしょう。それはただの現世儀式ですから。見栄や惰性、性欲、生活の必要性から続きもしますし、終わりもします。これは良いも悪いもありません。人間の営みのひとつなのですから。

 しかし私の言っているのは「ほんとうの愛」の話で、それを描くことが創作なのです。表現者はそれがなんなのか見極めなければならないのですよ。

 

 続けて申したいことがありますが、それはまた次回の後書きで。


 長文失礼しました。
2008/08/04 08:46  | URL | ハルヒン #JalddpaA[ 編集]
-  -
続き楽しみにしてまーす
2008/08/04 21:09  | URL | ウパー #-[ 編集]
- 返信(ウパーさん) -
 こんにちは。始めましてですかね? それとも前にもコメント下さった方でしょうか。ありがとうございます!

 ちょっと現在HPやブログの更新が滞りがちなんですが、これは進めて行きたいと思っています。よければ時々チェックして下さるとうれしいです。

 
 コメントありがとうございましたw。
2008/08/04 21:59  | URL | ハルヒン #JalddpaA[ 編集]
-  -
リンク結んでいただきありがとうございました。
此方からも是非リンクさせていただきたいと思います。
と言う訳で一応確認。

っと思ってここに来たんですよ。

そしたらCLANNADの二次創作とか
……つい一気にここまで読んでしまいました^^w

えっと……starさんみたいな感想やら指摘やら言えるほどの実力はないのですみません;;
とりあえず一言――あなたがネ申か

単に個人的にですけど自分が一番目に付いたのはこの↑にあるあとがきでした。
なんていうか凄い理想論かもしれませんけど
本当の真実の愛って言うのはそういうものですよね
凄く同意出来ました。
(まぁ相応しいとかの前に彼女も居る同性が好きな自分はオワタww)

要約
・リンクありがとうございます、相互リンク良いですか?
・小説ネ申過ぎです。続き期待してます。
・ハルヒンさんの恋愛観というか心の見方凄く同意。
2008/08/06 19:40  | URL | 【幼】猫の声【魂】 #2P5nIepo[ 編集]
-  -
こんばんは★
ってなんというラブコメ温度!!!!!
猫の声さんのお言葉を借りると「あなたがネ申か 」!!!

この前の智代タン突入に負けじと行われる杏の突入にニヤニヤが止まりません。。。。っ!!
でも速攻杏のフラグを叩き折ってしまうのが岡崎さんですね。。。。
智代タン派としても杏と椋の気持ちを考えるといたたまれないものがあります。

あと、今回の終盤の智代タンとのシーンすごく良かったです!
描写がすごく綺麗だと思いました。会話も二人の人柄が良く出ていたと思います。
次回は智代タンのエプロン姿が拝めるのかもしれない。。。ゴクリ
期 待 せ ざ る を 得 な い !

あ、もう一つ、本館に飾ってあった秋夫さんがすっごくかっこよかったです!!!



最後に、いただいたレスに反応です!

> star9さんは・・・

引用するのも照れちゃうぐらいの嬉しいお言葉を。。。本当にありがとうございます!!


> わっちはまた機会があれば絵チャにでも残しておきます。それでご勘弁をっ。

しかといただきましたよ!! 
すばらしいわっちをありがとうございました★


> しかし「四季の風」という写真HPが結構あるんですよね(笑)。こういう名前をつける人は好みが似てるんでしょうかw。

かもしれませんねw 私も何度か「四季の風」で検索した事があるんですけど、写真サイトがそれはもうわんさかと!


> ちょwwwww(苦笑)。「ぴあ」を買うんだ!(笑)

もう泣くしかないです!! ちなみに今度こそポニョをちゃんと観てきましたよ★
ハルヒンさんがおっしゃるとおりでしたよ~本当すっごく良かったです!! 大満足!!
ネタバレしちゃうといけないのであまり色々書く訳にはいきませんが、もののけ以降のジブリ作品では一番良かったと思います。
絵を描いてる身としてはあの表現にも凄く感嘆しましたね~。
背景をものすごくデフォルメして描いてるのに成立しちゃってるっていうのが凄いです。
あの作品を観ると絵は正しく描く事だけが方法なんじゃないんだなぁって改めて思います。
表現どうのこうのはあるんですが、最後は単純にポニョがかわいかったに尽きますかね! あとリサも!!
2008/08/06 23:17  | URL | star9 #kLoia8aY[ 編集]
- 猫声さん、star9さんへ -
 コメントありがとうございます。一寸どちらへの返信も長くなりそうなので(苦笑)、今の呆けた私の頭では書けません。しばしお待ちをorz。

 取り急ぎこれだけっorz。

>猫声さん

 相互リンクはもちろんOKです。ありがとうございます!

 こちらも今日の晩、相互リンクの欄に移動させておきますね~。


 おふたりともコメントありがとうございましたw。
2008/08/07 04:13  | URL | ハルヒン #JalddpaA[ 編集]
- 返信(猫声)さん -
>リンク結んでいただきありがとうございました。
>此方からも是非リンクさせていただきたいと思いま
す。

 いえいえ~。リンクは確認させて頂きました。紹介文もうれしかったです。どうもありがとうございます!


>小説ネ申過ぎです。続き期待してます。

 もったいないお言葉ありがとうございますw。この二次創作だけは、なんとか進めていきたいと思っています。よければ最後までお付き合い下さい!

 
>単に個人的にですけど自分が一番目に付いたのはこの↑にあるあとがきでした。
>なんていうか凄い理想論かもしれませんけど
>本当の真実の愛って言うのはそういうものですよね
>凄く同意出来ました。
>(まぁ相応しいとかの前に彼女も居る同性が好きな自分はオワタww)


 この後書きを読まれた方が何人いるか解りませんが、一応誤解されやすそうな部分を、もうすこし詳しく書かせて頂きます。

 まず、これは理想ではなくて、ほんとうのことです。うそでもまやかしでもない、人間が誰かを愛するというのは、こういうことなのだと私は思います。


 多分、たとえば実際に恋愛や結婚なら可愛い子を選ぶじゃないか、経済力のある男を求めるじゃないか、というようなことを思う方がたくさん居ると思うのですが、それは愛じゃないんですよ。別の、誰もが普通に持ち実行する人間的欲求なのです。

 人間は死を知っているがゆえに悲観的、余裕のない動物で、生きてるうちによりよい生活を送り、また何かを遺したいと思います。だから恋人や伴侶や友人仲間には優れた(と、自分が主観的に思う)相手を積極的に選ぶ傾向があるような気がします。それは好みであり、自分の生活を保障してくれる何かであり、世間的ステータスであったりします。

 で、これは愛ではないのです。それとは違う人間の営みです。後書きにも書きましたが、良いも悪いもありません。


 なので私の書いたことが理想の愛であり、上記の「人間の営み」が現実だというのは誤解です。愛に理想的なものはないのです。少なくとも私は、自分の書いたことだけが「ほんとうの愛」だと信じています。

 つまり、愛するという行為は現世の損得勘定がないのです。唯ひたすら求め、近くに居たい。居なくなることが恐ろしい。こういう感情がわきあがってくる相手が居れば、その人のことを愛しているといえます。


 金がなくなったら、格好良く/可愛くなくなったら、世間的ステータスがなくなったら、自分の役に立たなくなったら、自分に迷惑をかけるようになったら、醒めるというのなら、それは上に書いたような別の人間的営みであって、愛とは別のものです。


 なので生きているうちにほんとうに愛する相手を得られるのはごくわずかですし、ないかもしれません。だから人間は物語を書くともいえます。物語はフィクションですが、真実をかくことだからです。 


 
 私は人の恋に対してアドバイスできるような資格はありませんが、愛する、という自分なりの意見なら以上です。付け加えるなら、愛したり愛されたりすることは幸福と絶望を等しく持ちますから、それなりの覚悟が必要だと思います。
 ただ、「よし! 愛するぞ!(スタート!)」という性質のものでは全くないので、踏み出しているのに気付いたら、さらに進むか、退くか、決断するときを見誤らないように気をつけるべきかもしれません。


  
 以上です。コメントありがとうございましたw。
2008/08/10 06:30  | URL | ハルヒン #JalddpaA[ 編集]
- 返信(star9さん) -
 いつもお読み頂きありがとうございます。感想とても励みになっていますorz。


>ってなんというラブコメ温度!!!!!
>杏の突入にニヤニヤが止まりません。。。。っ!!
 
 実はこれを読んだとき「え? ラブコメ?」と(笑)。前半は岡崎の心の影を描くことしか考えてませんでしたからね。たしかに客観的にみたらラブコメになってますな(笑)。

 前の智代が突入するところは、はっきりラブコメ的面白さを出そうとして書きましたがねw。


>でも速攻杏のフラグを叩き折ってしまうのが岡崎さんですね。。。。

 この物語での岡崎は「いいことなんてひとつもなかった」と思っている人間なんですよね。だから親しく明るく触れられることが何にもうれしくないどころか、逆に自分の惨めさが胸に広がるんですよ。

 そんな岡崎も智代との出会いによって、たのしいこと、しあわせなことを素直に感じられるようになって行きます。それをうまく描いていきたいですね。


>智代タン派としても杏と椋の気持ちを考えるといたたまれないものがあります。

 なぜ杏や椋では駄目で智代じゃないといけないのか。その違いもはっきりと描いて行きたいです。というかそれが本作で表現したい「人を愛するとは何か」というテーマのひとつですからね。

 
>今回の終盤の智代タンとのシーンすごく良かったです!
>描写がすごく綺麗だと思いました。会話も二人の人柄が良く出ていたと思います。

 ありがとうございます。人柄が表現できていたら本望です。それが「描く」ということですからねw。


>次回は智代タンのエプロン姿が拝めるのかもしれない。。。ゴクリ
>期 待 せ ざ る を 得 な い !

す、すみません(苦笑)。出ませんでしたorz<ヒー それはもう少し先ですねぇ……。あの岡崎が、人を自分の家へ迎え入れるのには、時間がかかりそうです。

 
>本館に飾ってあった秋夫さんがすっごくかっこよかったです!!!

 ありがとうございます! あれを描いたのは絵チャで申したようにある動画をみたからですがもうひとつ、たまに男も描きたくなるんですよ(笑)。アッキーはイケメンで楽しく描けました。性格的にも好きなタイプですしね。



 最後に、ポニョについてのお返事です。


>もののけ以降のジブリ作品では一番良かったと思います。

 私もそう思います。確かに千尋やハウルと同じくストーリー的な疑問や不明点はなくはなかったですが、ほとんど気になりませんでした。楽しく好い作品だったと思います。


>絵を描いてる身としてはあの表現にも凄く感嘆しましたね~。
>背景をものすごくデフォルメして描いてるのに成立しちゃってるっていうのが凄いです。

 私は完全に「映画」ファン(映画製作志望者)として観ていましたから、star9さんの視点に驚きました。やはりもう、star9さんは絵描きになっておられるんですよね。


>あの作品を観ると絵は正しく描く事だけが方法なんじゃないんだなぁって改めて思います。

 それはほんとうそうですよ。単純になんかリアルっぽい絵のほうが高級のような気がしますが、そうではなく表現はただよい表現であればいいのです。


>表現どうのこうのはあるんですが、最後は単純にポニョがかわいかったに尽きますかね! あとリサも!!

 そうですね。あと可愛かったというか、宗介も新鮮で良かったなあと思いました。


 また詳しい感想を公開後3ヶ月くらいで書きましょうかね。


 コメントありがとうございましたw。
2008/08/10 07:32  | URL | ハルヒン #JalddpaA[ 編集]
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